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50代でわかる、繊細さんの人生は薔薇色だと言うこと。

🍎HSP(繊細さん)と鈍感さんは心の中に混在する

世の中でHSP(Highly Sensitive Person)が話題になっています。いわゆる「繊細さん」です。ちょっとした音や匂いや光が気になります。また人の仕草や小さな表情、声色で人の気持ちがわかってしまう。先のことを想像して過剰に心配し、先回りして人のために動いてしまう。また、ほんの小さな親切に心から感動して周りが見えなくなるなどなど。日常生活で負の方向に働くと、精神的に不安定になりやすく、ふさぎ込んでしまう人が多いと言われています。日本人はその傾向が強く5人に1人とも。

一方で「鈍感さん」は、マイペースで人の評価や周りの変化はあまり気になりません。気が散らないので、自分のやるべきことを遂行できます。周りが思い通りに行かなくても気にしません。計画的にことを運ぶことに夢中になれ、情緒豊かな経験に深くは関心を持ちません。人から少し避難されても、それほど深刻に捉えず、受け流すことができます。こうした人は、打たれ強いと評価されます。

自称「繊細さん」の信州の母さん。長い間、誰の中にもこの二つの側面は存在していると考えてきました。そして年齢や経験でそのバランスが変わると思います。

あくまでも、持論ですが、繊細さんはいわば、内なるウサギです。鈍感さんはカメ。筆者の経験では、10代・20代の頃は自分の中の繊細さんが強くあらわれ、いろんな意味で生きづらさを感じました。でも、50代になると、自分の中の鈍感さんがゆっくりと繊細さんを追い越す、そんな現象が生まれます。バランスが取れてきます。

🍎繊細さんの苦しみ辛さはずっと続かない。

20代までは、人によく思われたい。人が自分をどう見ているのか、ちょっとした表情や声質でその反応をビクビク気にしていました。特に家族や、毎日いかなければならない学校であれば、生きること自体が辛くなります。自分が悪いと思い込み、自分に自信が持てない日々が続きます。

30代になると、結婚・子育てなどで、社会との疎外感を感じます。身近な人に気持ちがわかってもらえないという経験をします。人から心ないことを言われたりしたら、過剰に辛くなります。仕事も家庭も、自分自身の未来が見えなくなり焦ります。

40代になると、友人や同僚、パートナーなど、周りの人たちも自分が生きることに精一杯になります。成功した人、しない人が浮き彫りになるような気がして、自分は評価されないのではと不安になります。子供の進学や費用負担、仕事などで、自信がないのに自分で考えて決めることが多くなります。時間も体力も限界に近づき、そんな時、身近な人から避難されると、逃げ場を失い、八方塞がりのような気持ちに陥ります。

🍎50代で自分の中の鈍感さんがに気づく

50代になると、子供が自立し、一気に家庭でやることがなくなります。今までは、子育てを理由に目の前の課題解決に一生懸命でいられました。でも、そろそろ、自分自身と向き合う時が近づきます。本当にこれでいいのか、自分自身の繊細さんと冷静に向き合う時がきます。

一方で、脳の老化が進み、体力も落ちてきます。あれほど若い頃気にしていた「人からよくみられたい」という意識が少し遠ざかっていることに気がつきます。SNSで成功したとか、旅行に行ってきたみたいな華々しい投稿を見ても、若いころほど気になりません。ある意味鈍感になります。

自分自身の話も長くなり、人がうんざりしていることに感づいても、以前の自分に比べて、無意識に図々しく話し続けられるようになります。

親世代が高齢になってきて、また仕事場の上司も退職し、自分自身の判断で生活や仕事をする癖がついてきます。ですから、人の顔色を見て判断することもいつの間にか少なくなってきます。

いい意味で体力が落ちるので、仕方なく飲み会に付き合うことも、少なくなります。体力も気力も落ちてきているため、鈍感と言うよりは、人のことにかまっていられなくなるのです。気がつくと、鈍感さんが繊細さんをいつの間にか追い越し始めているのです。

🍎50代で繊細が磨かれ、鈍感が作用し、薔薇色の人生が!

元々繊細さんは、50代になっても、絵が好き、映画が好き、芝居が好き、物づくりが趣味、などなど。自分が若い頃から好きだったことへの感性は消えません。時間ができるため、むしろ磨かれていきます。

感性が大事な仕事についていればさらに感性が磨かれ、成熟していきます。そして、人の気持ちを敏感にわかると言うのは素晴らしい能力です。知識や経験で、危険を回避し、気持ちをコントロールする術が身につきます。

いい意味で、バランスが取れてきます。こうなったら、もう自分のものです。元々の繊細さんは、感性が磨かれ、人への気遣いもできる上に、いい感じに孤独を楽しむこともできます。落ち込んだり傷ついた時は、長年の経験で、休めばいいし、とにかく焦らず寝ればいいのです(笑)。

歳を重ねれば、繊細さんには、薔薇色の人生が到来します。体力だって付ければいい、勉強だって時間があるのですればいい、孤独を楽しめばいいのです。

繊細さん万歳!! です。